今日はベートーベンのピアノソナタ30番を弾いて録音しました。録音して自分で聞くとか人に聞いてもらうのはとても良いですね。それだけで演奏が引き締まりますし、舞台で弾くときほど緊張もしませんから。
あの曲の一楽章はとても不思議な曲で、まぁまずベートーベンしか書かないような音楽だと思います。自分の場合、弾いているときの意識も他の曲とは違っています。普通の曲がリズムにのせて進んでいくような感じだとすると、この曲は楽譜にかかれた音を適切に配置していくような、そういう緻密な弾き方になります。自分の出した音を意識して、それをフィードバックしながら次の音を一つずつおいていく、そんな感じです。これで伝わるかな。まぁいいや。
こういう弾き方をすべきだと気づいたのは、春先にこの曲をレッスンしてもらってからです。それまでは他の曲と同じように適当に弾いていたのですが、それではこの曲の弾き方として不十分だと感じたわけです。
三楽章も非常に難しい。とくに最後にテーマが戻ってくるところなんか満足に弾けません。もちろん、指が回らないとかの技術的な難しさはまったくなくて、表現力の問題なんですよね。こういうところをしっかり弾くことができるということは、楽器のうまさのひとつの指標なんだと思います。


えのき君が言っていた「弾き合い会」、やってみたいですね。すごく良い勉強になると思います。