メモ

・ab=eをみたすがba=eをみたさない元a,bが存在するモノイドの例。長いし合ってるか怪しい。もっと良い例があったら教えてください。
二つの文字x,yを用意し、これを有限個(0個も認める)並べたものを語とよぶ。語の全体をWとかく。Wは、二つの語A,Bに対して、AとBをそのまま並べてABという語を作る操作を積としてモノイドをなす。Wの単位元は空な語Eである。
語Aに対して、Aのなかに「xy」という箇所があったらそれを消す、という操作を考える。この操作を有限回ほどこして同じ語になるようなものは同値であるとして、Wに同値関係を定める。Wをこの同値関係で割った商集合をXとかくことにする。Wの積を用いて、Xに積が誘導される(未確認ですがきっと大丈夫でしょう)。この積について、Xはモノイドになる。
語AのXにおける像を[A]とかくことにする。Xにおいて、[x][y]=[xy]=[E]だが、[y][x]≠[E]である。


・1をもつ可換環R上のn次正方行列のなす環M_n(R)においては、上のような元A,Bは存在しない。
じっさい、AB=Eとすると、detを考えて、det(A)∈R^×がである。したがって、B'=det(A)^(-1)・(Aの余因子行列) がAB'=E=B'Aをみたす。このことからB=B'もわかる。