ベートーベン:6つのバガテル

バガテル=つまらないもの、ということで、要するに小品集だ。といっても、内容はつまらないどころか、かなり面白い。
この曲集はベートーベンの最晩年(ピアノソナタ32番より後)の作品で、題名の通り6曲からなっている。
一曲ずつコメントしてみよう。

穏やかな曲で、普通かな、と思いきや、途中で拍子が3から2に変わる。変わり方が自然なのがすごい。

  • 2.Allegro

冒頭の、右手と左手に分かれた*1主題がかっこいい。中間部の旋律もきれいだ。

いかにも後期っぽい、瞑想的(?)な曲。後半はアリエッタみたいなこともしてるね。

  • 4.Presto

一転して、激しいスケルツォ風(ただし二拍子)。トリオは不思議な雰囲気で、異国っぽい感じがする。あと、主部-トリオ-主部-トリオ、という珍しい構成。

  • 5.Quasi Allegretto

曲集中最も普通で分かりやすい曲。穏やかに始まり穏やかに終わる。中間部で転調するところの解放感が良いね。

  • 6.Presto - Andante amabile e con moto - Presto

謎の終曲。メインはアンダンテなんだけど、前後に短いプレストが引っ付いている。プレストの部分が主部と関係ないのもよく分からない。
主部のアンダンテは3番とにた雰囲気で、落ち着いている。プレストはせわしない感じで、主部や5番との対比が面白い。

*1:これだけじゃ分かんないよなぁ。楽譜を見れば一発だけど