三項間

フィボナッチ数列{f(n)}について、まぁ当たり前ながらf(1)=f(2)=1、f(n+2)=f(n+1)+f(n)が成立しますね。
f(n+1)/f(n)の値が黄金比(φ=(1+√5)/2)に収束することも有名だと思います。


具体的には、{f(n)}=1,1,2,3,5,8,13,21,34,...となり、
{f(n+1)/f(n)}の値は、
1/1=1
2/1=2
3/2=1.5
5/3=1.666...
8/5=1.6
13/8=1.625
21/13=1.615...
34/21=1.619...
となっていきます。
黄金比はφ=1.618...ですから、大分近いですね。


さて、こうなる理由はフィボナッチ数列の一般項を考えれば一発です。
(1+√5)/2=α、(1-√5)/2=βとおくと、
f(n)=(α^n-β^n)/(α-β)
=(α^n-β^n)/√5
と表されます。
ここで、|α|>|β|なので、nが大きいときβ^nはα^nに対して相対的に無視できます。
よって、n→∞のとき、f(n+1)/f(n)≒α^(n+1)/α^n=αとなりますね。


適当な議論ですが、携帯から式を打つのは非常に面倒なので容赦下さい。
ちゃんと示すには、f(n+1)/f(n)に一般項の式を代入し、分母と分子をα^nで割ると良いでしょう。


ちなみに、最初の二項を別の数から初めても(両方0でなければ)、同様に黄金比に近づいていくようです。


さてこれはフィボナッチ数列の話ですが、一般の三項間漸化式で定義された数列に対してはどうでしょうか。
こんな問題を考えます。


問い:次のように定義された数列{a(n)}がある。
・a(1)=a(2)=1
・a(n+2)=(α+β)a(n+1)-αβa(n)
このとき、lim[n→∞]a(n+)/a(n)を求めよ。
ただし、α、βは1でない実数で、|α|>|β|>0とする。


さて、どうでしょうか?
そろそろ疲れたんで続きはまた次回。


携帯は数式を打つのには適してないね。
TeX記法覚えようかな。